昨今糖尿病患者が急増している。それは、現場で働いている看護師が身を持って感じているだろう。糖尿病患者が急増している理由は、現代社会のライフスタイルと密接に関係している。なかでも食生活の変化が最も大きな要因であるといえる。過去に比べ、高カロリーで栄養バランスの偏った食事を取る人が増えた。ファーストフードや加工食品の普及は、手軽で美味しい選択肢を提供するが、これらはしばしば糖分や脂肪が多く、過剰な摂取は糖尿病を引き起こす原因となる。また、物理的活動の減少も糖尿病患者数の増加に寄与している。都市化や自動車社会の発展により、日常生活での身体活動が少なくなった。オフィスワークが中心の仕事や、移動手段として自動車や公共交通機関を利用することが多く、人々の運動不足が進んでいる。このような生活習慣は、体に蓄積された余分なエネルギーを消費せず、結果的に肥満を促し、糖尿病のリスクを高める。ストレスもまた、糖尿病患者の増加に影響を与える要因といえる。現代社会は競争が激しく、日々の生活においてストレスを感じる機会が非常に多い。ストレスは過食や不健康な食生活へと導くことがあり、体内の糖の代謝にも悪影響を及ぼすため、糖尿病の発症に繋がるのだ。このように、現代社会におけるライフスタイルは、糖尿病患者が急増する大きな理由である。健康的な食生活、定期的な運動、ストレス管理の重要性が、これまで以上に強調されている現状を看護師は理解し、患者への指導に役立てるべきなのだ。